「米」と「ガソリン」3話

ガソリン飯

 大学のサイクリング部ではホエーブス(通称ブス)を使用して炊飯していました。このストーブの燃料には白ラスと言う灯油の一種を使うのですが、クラブでは手に入れやすいガソリンで代用していました。ただ、ガソリンの持ち運びに使用するポリタンクは通常のものを使用するためパッキンがすぐだめになり、横向けると漏れてくると言う素敵仕様のものでした。そのためツアーではガソリンを持つ一回生と、米を持つ一回生は分けられていたのですが、一回生が一人しかいない班では左右のサイドバックに分けて持ち運んでました。
 さて、あるクラブランの時、ガソリンと米を同じサイドバックに入れたためガソリンこぼして米にかけてしまった班がありました。5Kgもの米を捨てるのも惜しいので、よ〜く洗って炊いてみましたが、結局食べれる代物ではなく、泣く泣く全量破棄したそうです。


ガソリンテント

 西日本の大学サイクリング部が集まって、夏に「ラリー」と言う合同ランをするのですが、その時、近○大学の三角テントに火気厳禁と書いて有りました。わけを聞いてみるとテントを包んだ状態でガソリンをこぼしてしまったらしく、未だにガソリン臭がするためタバコなどの火気厳禁とのことでした。そんなテントで寝たら体に悪そうなので普通捨てるのですが、さすがは○畿大学で、水を良くはじく素敵防水仕様だなんて言ってました。


ラリーでの米

 自転車の原動力は人力なので、米を食べないことには力が出ません。と言うことで、ラリーでも米が主食なのですが、ラリー集合場合での米は主幹校が調達することになっています。通常は標準価格米が出てくるのですが、広島のとある電気通信大学が主幹した時に変わった米に出会いました。米を研ぐ時、通常では米は沈むのですがこの時は半分以上の米が浮いていました。案の定、実入りの少ない米なのですが、裏方にまわって見てみると袋には「徳用米」の文字が・・・。そうです丙種米でした。どこで探してきたのか、後にも先にも出会ったのはこの時だけでした。炊いてみると、実入りが少ないのでスカスカなごはんでした。

※最近では価格を安くしたお徳用の意味での「徳用米」が見られますが、ここでの徳用米はいわゆるくず米を入れた丙種米の事です

 

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