半端な部品たち

  大学時代に属していたサイクリング部にはテントやホエーブスなど装備品を置く倉庫があったのですが、そこには整備時に用済みとなった自転車パーツも数多く転がっていました。転がっていた不要パーツの中でも、ユニークなものを書いてみます。

アルミボトルの本体

  クラブ員のほぼ全員が装着していた丸一のアルミボトルですが、蓋の無くなった本体が多数転がっていました。原因は蓋の紛失または破損ですが、そのほとんどが走行中に起こっています。
 
クラブでは数人の単位で走行するのですが、自分の都合だけで隊を止めるわけには行かないので、慣れてくると走行しながらボトルの水を飲みます。まずは蓋とコルク栓を外してフロントバックの上に置き、その後に片手運転しながら飲むのですが、路面段差などによる振動で蓋とコルクがたまに落ちます。落ちたなら止まって拾えばよいのですが、割と高確率で後ろの自転車に轢かれたりします。コルクの場合はまだしも、踏まれた蓋はだいたい再起不能で、蓋なしボトルの一丁出来上がりです。蓋なしボトルでも機能的にはさほど不自由しませんが見た目が超カッコ悪くなるので、金銭の余裕のあるときに交換となり、蓋なしボトルは部室に転がることになります。
 
今から思えば蓋やコルクだけ補充すれば良さそうですが、当時は部品流通も悪く、ボトル本体も凹みやアルミサビなどで痛んでいる事も多かったので、結局は本体買い替えていました。

ヘッドの無い懐中電灯

 単1が3本必要なNATIONAL懐中電灯で、これもクラブ員ほぼ全員が使用していましたが、この本体だけが時々転がっていました。通常は付け外ししない物なので破損しようもないのですが、クラブではテント泊が基本なので夜間の明かりとして自転車から外して毎日使用していました。さらにテント内での明かりとして、ヘッドを外して写真のように土台としてキャンドルのようにして使っていました。
 
使用後はねじ込んでおけば良いのですが、そのような使用を前提に作られていないため、頻回の付け外しでヘッドのネジが緩んできます。そこへ長距離の地道走行が加わると自然脱落し、夕方キャンプ場でヘッドの無い懐中電灯と対面するわけです。さらに懐中電灯はフロントバックの下に付いていますので走行中は直接見えないため、落ちても本人が気づくことはまずありません。結局ヘッドの無い懐中電灯では役に立ちませんので、電池を抜かれてBOXの倉庫に転がることとなります。

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